
7月に発表されたGeForce GTX460。
このGTX460はオーバークロック耐性が高いとも言われており、
それを確かめるべく、オーバークロックにチャレンジしてみました。


ゲットしたのはMSI N460GTX Cyclone 1GD5/OC。
GeForce GTX460の中でも人気のあるモデルのようです。
付属品は説明書・保証書やドライバCDのほか、
PCI Express 6pin用の変換ケーブルが2本、HDMI→DVI、
およびDVI→D-Sub変換コネクタとなっています。
6pin補助電源コネクタは横向きに2本ついていますが、
カード長が短いため、ケーブルが挿しにくいというケースは少ないと思います。
搭載されているメモリはSamsung K4G10325FE-HC05、0.5ns/1Gbit品です。
このメモリは、どうやら定格動作が1000MHzのようです。

ご存じの通り、N460GTX Cyclone 1GD5/OCはオーバークロックモデルとなっており、
動作クロックは725/1450/900MHzとなっています。
(GPU-Z上では726/1451MHz)

アイドル時は動作クロックがかなり引き下げられます。
ファン回転速度は最小で40%、また、動作クロックが低いこともあって、
室温23~24℃の環境ではGPU温度は28℃になっています。
というわけで、じわじわとオーバークロックをしていきます。
(メモリクロックは1000MHzに固定)
オーバークロックを行った環境は下記の通り。
・CPU - Core 2 Quad Q9650(4.05GHz)
・M/B - GIGABYTE GA-EP45-UD3R
・Chassis - Thermaltake V9 VJ40001W2ZA
・OC - MSI Afterburner 1.6.1
・OS - Windows 7 Home Premium 32bit
・室温 - 23-24℃(吸気温)
また、オーバークロック後の耐久テストにはFurMark 1.8.2を使用し、
Stability TestのXtreme Burning Modeを30分経過した時点で安定の目安としています。

OCとFurMarkのテストを繰り返し、30分パスしたのは845MHzでした。
850MHzで2回テストしましたが、そのうち1回は落ちました。
しかし、FurMarkのような強い負荷が30分続くような状態は少ないでしょうし、
常用レベルなら850MHzでもギリギリセーフ…なのかもしれません。
GTX460搭載製品のオーバークロックモデルでは800MHzクラスのものがありますが、
この個体については、800MHzでは全く問題なくいけました。
と、ここまではデフォルト電圧でのオーバークロックでしたが、
ここからは電圧を+0.05V昇圧してオーバークロックしていきます。
+0.05VでFurMarkがパスできたのは875MHz、そしてさらに昇圧してOCしてきます。

+0.1Vで900MHzに到達できました。
デフォルトの電圧は0.937V、昇圧して1.037Vです。
ただ、このあたりになるとOCするたびに昇圧しなければならず、
890MHz→900MHzにするだけで+0.03V盛りました。
おそらく、これ以上はさらに盛る必要が出てくることが予想されるので、
オーバークロックはこれにて終了することにしました。
というわけで、消費電力や温度の比較を行いました。
消費電力の測定はZALMAN ZM-MFC2を使用し、
負荷テストは先ほどと同様、FurMarkを使用しています。
また、以前まで使用していたGeForce 9800GTX+も比較に加えています。
なお、この9800GTX+はLeadtek WinFast PX9800GTX+ Leadtek Limitedで、
ショート基板、6pin補助電源1本の省電力モデルのものです。
GTS250と同じと考えてもらっても差し支えないかと思います。
【消費電力】

アイドル時だけでなく、負荷時においても9800GTX+を下回る結果に。
GTX460は補助電源2本ですが、1本の9800GTX+よりも低い結果になりました。
845MHzへオーバークロックしてようやく同じ消費電力に。
また、少々オーバークロックした程度ではせいぜい数W程度の上昇でしたが、
電圧を盛ると一気に消費電力が上がるという印象でした。
【GPU温度(括弧内はファン回転数)】

クーラーの冷却能力が優秀なのか、定格では60℃を切りました。
こちらも、電圧を盛ると一気に温度が上がるという印象です。
それでも、高負荷のFurMarkで900MHz時に74℃というのは、
このクーラーの冷却能力のおかげ…なのでしょうか。
ちなみに、ファンはそれほど静かという印象ではありませんでした。
使う環境によると思いますが、70%ともなると結構音が聞こえてきます。
静音指向のPCだと、60%でも音が目立ってくるかもしれません。
次にベンチ比較です。
ただし、このGTX460を使うPCのディスプレイは19インチなので、
解像度はSXGA、およびそのあたりの低解像度のみとなっています(汗
【3DMark 06】

【3DMark 06(SM 2.0/3.0)】

【バイオハザード5】

【ファイナルファンタジーXIV(LOW)】

【Unigine Heaven 2.1(DX11/その他デフォルト)】

ちなみに、BOINCのCollatz Conjectureは900MHz時で11分10秒台~12分くらい、
XPならもう少し早い時間で解析できるかと思われます。
というわけで今回ゲットしたGTX460。
オーバークロック耐性は噂通り高いようです。
900MHzクラスだと個体差の影響が大きいかと思いますが、
800MHzあたりなら、たいていの製品で比較的簡単に実現できそうな感じでした。
ビデオカードのオーバークロックはほとんど経験がないのですが、
このGTX460はなかなか楽しめる製品ではないかと思います。
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